ローライズの悲劇

ちょっとした用事で、街を歩いていたら、自転車に乗った女性に追い越された。

秋風吹く中、薄手のシャツを重ね着し、ジーパンで颯爽と街を駆け抜ける。

そんなものどこでも見かける光景なのだが、彼女の唯一の失敗はローライズのジーパンだったことだ。

前かがみの姿勢だと、後ろからパンツが見えてしまう。

で、やっぱり今日は寒かったと見えて、かなり大き目の暖かそうなパンツをお召しになっていた。

それから注意深く観察してると、今のジーパンってほぼ全部ローライズなのね。

こりゃ見ようと思わなくても見えるって話しだよ。俺、覗いてないよ。たまたま見えただけだよ。不可抗力だよ。

言い訳ばかりの俺バンザイ。

そうかそうか。フリルよりも普通の感じのほうが多いのか。いちいち電話で「今日の下着は？」とか聞く必要ねえじゃん。実際に見えるわけだし。

もうすぐ寒くなるから、この光景も消えるのか。

でも、移動はほとんど車だから、そんなの見てるひまなかったり。

どーするよ、俺？

うん。普通に犯罪一歩手前だね。